チェコの就労資格を分かりやすく解説!
Namiko Sakamoto
歴史の変遷を感じる景色ー自然と産業が生きる国

チェコでの就労

外国人としてチェコで働くにあたり、就労資格が必要なケースにおいては、以下の選択肢があります。

  1. 現地採用の従業員として就労
  2. 日本といった外国から派遣された駐在員として就労
  3. 企業の取締役として就任または個人自業主として営業
  4. チェコまたはその他のEU国民の配偶者として就労
  5. その他(外務省の職員、期間従業員、その他の特殊な職業)

※短期ビザの取得手続きは、1番または2番の「労働許可証および就労カード」の取得の応用となるため省略します。


現地採用の従業員として就労

この場合、労働許可証(Pracovní povolení)と就労カード(Zaměstnanecká karta)を取得するのが一般的です。

法定要件は内務省のサイトで確認可能です。

労働許可証の管轄は労働局(労働・社会政策省)となり、就労カードの管轄は内務省となります。

手順としては、労働許可証を申請し、労働許可証を取得した時点(または労働許可証の申請番号を受領した時点)で就労カードの申請が可能となります。

労働許可証は、チェコ国内で代理人を通して申請を実施するのが一般的です。就労カードの初回申請は、(チェコ国内ではなく)在外公館で実施します。日本国籍をお持ちの方は、日本以外の国のチェコ大使館でも申請を行うことができます。

労働許可証および就労カードの有効期間は二年。有効期間が切れる前に、その都度二年の更新が可能です。

【現地採用従業員用の就労カード】

チェコ内務省移民局のウェヴサイト(英語):https://www.mvcr.cz/mvcren/article/employee-card-682810.aspx


日本といった外国から派遣された駐在員として就労

業務委託として最もオーダーが多かったのはこちらになります。

駐在員派遣においては、「労働許可証と就労カード」のセットを取得することも、ICTカード(企業内転勤カード)を取得することも可能です。

どっちでもいいの?どちらを取得すべき?」

最も多く寄せられる質問です。お気持ちはよく理解できます・・・。

まずは、当該就労資格の背景概要をご紹介いたします。

もともとチェコにおいては、駐在員であっても、従業員として就労する場合、「労働許可証と就労カード」のセットを取得する選択肢しかありませんでした。

しかし、2016年11月のOECD指令により、「Intra-Company Employee Transfer Card(企業内転勤カード)」という仕組みがEU各国で施工されることになりました。

JETROさんのサイトにて、OECDの指令を日本語でご確認いただけます。

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/2ff0b7ef2069d4de/20170033.pdf

ICTカードは、日本人駐在員の方々が申請される「マネージャー」および「スペシャリスト(技師など)」の枠であれば、有効期間は三年となります。また、内務省の管轄となるため、労働局を通さなくても良いというメリットがあります。

しかし、これまでの仕組みに慣れていたチェコの日系企業においては、今後も「労働許可証と就労カード」の申請を維持するべきと考えられることが多く、それが、新規で進出された企業や新規赴任者にも伝わっていきました。

労働局を通した方が良いかどうかの比較

日系企業が多く進出している地方や日系大企業が十年程操業されている地方の労働許可証の対応は・・・完璧です!

労働許可証の書類就労資格は一ヶ月ですが、超特急で一週間で発行いただけたこともあれば、通常は二、三週間程度で発行いただけます。担当者の方との相性などもあるのでしょうが、私が運営していた会社では、「チェコ人の役人に方に見やすい書類」を作成するよう心がけていた、記入ミスがなかった・・・といったこともあり、そういった労働局で揉めることは一切ありませんでした。

「チェコ語と英語の併記ってすごく見難いのよね。」っと仰っていた方のことが印象に残り、それ以来は、親会社が保管するための英語、チェコ側で使用する用のチェコ語の書類とを分けるように気をつけたり・・・些細なことですが、「あ、また日系企業、鬱陶しいな・・・」と思われないように心掛けるなどの工夫は凝らしておりました。

一方、プラハの労働局は、一日500人の申請書を受理していることもあり、法定期間内(一ヶ月)に審査が終わることはほぼありません。(※コロナ禍で変化しています。)

二ヶ月程度余裕を見ているのが一般的でした。この一ヶ月のリードタイム延長は大変痛いですよね。

この場合においては、ICTカードを取得するのが適当です。

また、「日本では一般の従業員ですが、チェコでは取締役を務めながら、従業員として就労します。」といったケースもみられます。この場合、「(駐在員には特例措置が設けられているため該当しない項目ですが)、従業員と取締役の兼務問題」を気にされる方は、ICTカードを取得されるのが適当です。

従業員と取締役の兼務問題は、過去数年前に大変盛り上がりました!実際に、滞在資格を再申請された方も多かったことを確認しております。弊社においては、内務省の規定通り「駐在員には影響なし」とクライアントにお伝えし、変更手続きをお勧めすることはありませんでした。

今後、新規でご赴任される方は、ICTカードを申請されるのが適当でしょう。

今年21年より施工された「アダプテーション-インテグレーション・コース」の受講も免除されます。

しかし、ICTカードの有効期間は三年のみ、延長不可です。ICTカードの有効期間が切れる前に、チェコ国内にて「労働許可証+就労カード」へと滞在資格の切替え手続きが可能です。

※インターンにおいては有効期間が一年のみとなります。日本でいう「研修生」は一般の従業員に該当するため、「スペシャリストまたは(アシスタント)マネージャー枠」で申請されるのが適当です。

【ICTカード】

チェコ内務省移民局のウェヴサイト(英語):

https://www.mvcr.cz/mvcren/article/intra-company-employee-transfer-card.aspx

【駐在員用の就労カード】※現地採用のケースとは法定要件が異なります。

チェコ内務省移民局のウェヴサイト(英語):

https://www.mvcr.cz/mvcren/article/employee-card-682810.aspx?q=Y2hudW09Mw%3d%3d


企業の取締役として就任または個人自営業主として営業

「企業の取締役(代表者)」と「個人自営業主」が同じ枠?と不思議に感じられるかもしれません。同一枠ですが、法定要件は多少異なります。どちらにしても、一番手間のかかる申請です。

各官公庁・保健局より「未納・滞納」がないことの証明書を取り付ける、大使館での申請時に面接があるといった点が「手間だ」と感じる理由ですが、ハードルが高い(申請が却下される可能性が高い)といったことはありません。

会社の取締役については、「日本では従業員、チェコでは取締役兼従業員」といった場合であれば、前章でも記載したように、ICTカード(または労働許可証+就労カード)で十分です。

日本でも役員、チェコでも役員(取締役)といった場合には、こちらの資格が適当です。

税務などが異ってまいりますので、「滞在資格」の観点以外においては、一般の従業員(駐在員)とは異なった管理が必要となります。

個人自営業主としての資格ですが、私が申請した15年程前に比べると、正直なところとても楽になりました。現在は、ある程度官公庁の横のつながりができています。

税務局ー営業資格管理局ー社会保険局ー健康保険局

また、当時はただの自営業者であっても登記裁判への登録が必要でした。大学生で登記簿に登録、複式簿記をつける義務が発生・・・一瞬ひるんだことを時々思い出します。


チェコまたはその他のEU国民の配偶者として就労

配偶者の方がチェコ人またはその他のEU(およびスイスなど)国民であれば、就労資格の申請は必要ありません。

しかし、雇用者には、従業員の入社・退社を官公庁へ通知する義務が発生します。


その他(外務省の職員、期間従業員、その他の特殊な職業)

こちらは特殊なケースとなり、特に該当者の方もいらっしゃらないため省略いたします。

情報が必要な方は、コメント欄よりご連絡ください!

また、駐在員のご家族の方々の帯同ビザについてもご質問をいただくことが多いため、別途概要をご紹介いたします。

滞在資格取得補助業務に携わっておよそ17年。

様々な経験・知識を綴っていくのも感慨深いものですね。

最後までお読みくださいまして、どうもありがとうございました。

駐在員の派遣に必要なIHOLスキームについては、こちらをご覧ください!

こちらも短時間の間に多くの方にご覧いただきまして、ありがとうございました。

私の経営者時代について綴りました!

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